9月後半の気になる舞台

9月後半の気になる舞台を初日の早い順に。

柿喰う客『悩殺ハムレット
9/16〜25◎シアタートラム
原作◇W.シェイクスピア 脚色・演出◇中屋敷法仁 出演◇七味まゆ味 コロ 深谷由梨香 右手愛美 葉丸あすか 大杉亜依里 岡田あがさ 荻野友里 葛西幸菜 葛木英 熊川ふみ 郄島 玲 新良エツ子 兵頭祐香 渡邊安理
http://kaki-kuu-kyaku.com/main/?p=1837

柿喰う客の新機軸。女優によるシェイクスピア上演プロジェクト第一弾。柿喰う客が『ハムレット』!?中屋敷さんによる脚色あり、しかも可愛い女優だらけのキャスティング。一体どうなるのかドキドキワクワク。これは相当面白いと思います。とにかく可愛い女優たちを観るだけで幸せな気分になるのは間違いないでしょう。女優たちが男装しているチラシも超かっこいい。ハムレット役の深谷由梨香とホレイショー役の荻野友里の友情、とか萌えそうですね。古典を中屋敷さんがどんな脚色・演出をするのか、非常に楽しみです。


F/T11オープニング委嘱作品
宮沢賢治夢の島から─
9/16・17◎都立夢の島公園内 多目的コロシアム
『じめん』構成・演出◇飴屋法水 出演◇ロメオ・カステルッチ、飴屋法水、小山田米呂、ブリジッド・コナー、村田麗薫、新川美鈴/関口旬子/小峰星花/村山竜規/徳永和奏/木間衣里(さくら町子どもガムラン)、松村空弥、くるみ
『わたくしという現象』(宮沢賢治春と修羅・序』より)構成・演出◇ロメオ・カステルッチ 出演◇エキストラたち、飴屋法水、小山田米呂
http://www.festival-tokyo.jp/program/Yumenoshima/

<作品概要>(公式サイトより)
F/Tの常連アーティスト、飴屋法水とロメオ・カステルッチがついに初のダブルビル上演に挑む。宮澤賢治のテキストから自由に発想し、それぞれ新作を発表。二つの才能が宮沢賢治の世界を媒介に響きあう瞬間を、1000人もの観客が野外で同時に体験する、堂々のフェスティバル/トーキョー11オープニング作品。
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今年もはじまるフェスティバル/トーキョー。そのオープニング作品がこれ。今年は東京芸術劇場が改修中で使えないが、この公演をはじめ、野外での公演を積極的にプログラムに取り入れている。本作は飴屋法水とロメオ・カステルッチのダブルビル上演で、互いの作品に互いが出演するという面白い趣向。これはぜひ目撃したい。


F/T11
『無防備映画都市─ルール地方三部作・第二部』
9/21〜25◎豊洲公園西側横 野外特設会場
作・演出◇ルネ・ポレシュ 出演◇インガ・ブッシュ、クリスティーネ・グロース、カトリン・シュトリーベック、マルティン・ラーベレンツ、トリスタン・ピュッター
http://www.festival-tokyo.jp/program/CinecittaAperta/

<作品概要>(公式サイトより)
資本主義社会、メディア社会に生きるジレンマを、鋭い批評精神と皮肉の利いたポップな手つきで作品化する鬼才、ルネ・ポレシュ。ドイツ西部の都市を舞台にした本作は、爆撃で破壊された街を撮ったロッセリーニの映画「戦争三部作」から着想された。豊洲の広大な空き地に出現する「映画撮影所」。そこで繰り広げられる断片的なモノローグとくだらない遊びの連続には、現代の諸問題をめぐる悲哀とユーモア、深い思索が隠されている。
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これも野外公演。豊洲の広大な空き地に「映画撮影所」が出現するそうです。ルネ・ポレシュの作品は、TPTの『皆に伝えよ!ソイレントグリーンは人肉だと』を観たことがありますが、衝撃的な作品でした。ストーリーのある普通の芝居が好きな人にはおすすめしません。なにが出てくるかわからない、尖がったエッジのきいた作品を期待しています。


田上パル第12回公演『合唱曲第58番』
9/21〜24◎富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ マルチホール
作・演出◇田上豊 出演◇二宮未来、平岩久資、安村典久、飯田一期、江花明里、太田志津香(文学座)、椎原克知(文学座)、土田祐太、永井若葉(ハイバイ)、野田慈伸、日高啓介(FUKAIPRODUCE羽衣)、堀善雄(ザ・プレイボーイズ)、山口奈緒子(明日図鑑)
http://www.tanouepal.com/next.html

熊本弁と、役者たちの体力勝負のドタバタしたパワフルな芝居が特徴の田上パル。しばらく観ていませんが、今回、俳優陣が豪華なのに注目。いろんな劇団から俳優を呼んでいる。ハイバイの永井さんとか、羽衣の日高さんとか、文学座の俳優さんとか。俳優たちの化学反応に期待。


good morning No5『愛狂しき塊、新しいうた』
9/22〜25◎下北沢駅前劇場
脚本・演出◇澤田育子 主演◇藤田記子 特別友情出演◇MIMAKO 千代田信一 松山尚子 遠藤かおる 石川伸一郎
http://gmn5.com/

毎回面白いgood morning No5。澤田育子の脚本も面白いし、藤田記子の体当たりな演技が面白い!澤田育子が藤田記子に無謀なことをやらせる(太らせたりとか、坊主にさせたりとか)のを観ているのが面白い!小さい空間なのに、無駄に贅沢な仕掛けがあったりするのも面白い!ゆるい雰囲気で、観劇中も飲み食い自由というのもいい。澤田さんのこだわりで、90分で終わるのもいい。会場では澤田さんはじめ出演者たちがビールやおつまみなどを売っているので、ぜひビールを飲んでおつまみでも食べながらリラックスしてショーを観るような感覚で観たい公演。


あうるすぽっとプロデュース『家電のように解り合えない』
9/24〜10/2◎あうるすぽっと
作・演出◇岡田利規 出演◇森山開次 / 安藤真理、青柳いづみ
http://www.owlspot.jp/performance/110924.html

<作品概要>(公式サイトより)
チェルフィッチュ岡田利規とダンサーの森山開次
思いもかけないアーティスト二人が創りだす新作。
岡田利規の「シニカルな視線」× 森山開次の「ナイーブな表現」。
全く異なる個性、作品、表現を持つ二人が創りだす本作のテーマは‘解り合えない’。
また、舞台美術を手掛けるのは現代美術作家の金氏徹平。モノとモノをつなぎ、
一つのインスタレーション空間を創りだす金氏は本作で舞台美術に初めて挑む。
‘解り合えない’二人の世界をつなぐのか…。
──
岡田利規森山開次とどんなことをするのか?森山開次ということは、やはりダンス作品になるのだろうか?いろんな意味でなにが飛び出すかわからない公演。ほかの出演者の安藤真理、青柳いづみにも期待。


壁ノ花団『ヤングフォーエバー』
9/29〜10/2◎王子小劇場
作・演出◇水沼健  出演◇金替康博 岡嶋秀昭 高阪勝之 青山哲也 福谷圭祐
http://kabenohanadan.com/stage.html

MONOの公演はよく観ているが、壁ノ花団は未見。面白いという噂はよく聞くけれど。今回は前作『フォーエバーヤング』のテキストをそのままに男性5名で再上演。配役がくるくる入れ替わる不思議な舞台、とのこと。水沼さんはMONOの舞台でいい味を出しているが、彼の書く脚本がどんななのか楽しみ。あと出演者の金替康博さんや岡嶋秀昭さんは好きな役者なので、それも楽しみな要素。


ろりえ『三鷹の化け物』
9/30〜10/10◎三鷹市芸術文化センター 星のホール
脚本・演出◇奥山雄太 出演◇梅舟惟永、斎藤加奈子、志水衿子、徳橋みのり(以上ろりえ) 安藤理樹(PLAT-formance)、大山雄史(五反田団)、岡野康弘(Mrs.fictions)、尾倉ケント(アイサツ)、久保貫太郎(クロムモリブデン)、後藤剛範(国分寺大人倶楽部)、櫻井竜、佐藤航太、高木健(タイタニックゴジラ)、田島慶太、中村梨那(DULL-COLORED POP)、長瀬みなみ、松原一郎、松下伸二、本山歩、横山翔一(お前と悪戯酒)
http://rorie.jp/top.htm

MITAKA”Next”selection」に選ばれたろりえ。過去何作か観ていますが、ポップでパワフル、アングラ的な要素もあり、面白いです。若くて、今勢いのある劇団。ポツドールなどと同じ早稲田の演劇倶楽部出身の劇団です。今回は出演者が多く、何気に豪華。様々な劇団から呼ばれた俳優たちが、ろりえのカラーにどう染まるか。また、ろりえは毎回大掛かりな仕掛けをするのですが、それを三鷹の広い劇場でどうやるのか。期待しています。